研究実施に関する情報公開

対象となる方 2005年4月から2023年3月末に全国32カ所にある労災病院(総合せき損センターと吉備高原医療リハビリテーションセンター含みます)に入院して、入院患者病職歴調査にご協力いただいた15歳以上のすべての患者さんを対象とします。ただし、2023年4月以降に退院された患者さんは除きます。
研究課題名 入院患者病職歴調査によるがんと職業因子に関する系統的かつ探索的研究
研究期間 2024年9月27日~2026年3月31日
研究責任者 労働者健康安全機構本部研究ディレクター 中国労災病院治療就労両立支援センター所長  豊田 章宏
研究実施についての許可 本研究の実施について、労働者健康安全機構本部倫理審査委員会の承認(承認番号:第2024-25番)を得て、独)労働者健康安全機構理事長の許可を得ています。
研究の意義・目的 がんは古くから代表的な職業病とされており、様々な有害要因とがん種の関係が報告されています。近年においても未だ解決しておらず、印刷業における胆管がんの集団発生や染料製造業における膀胱がんの集団発生が報告され、社会問題となっています。職業とがんの関連について依然として不明な点が多く、過小評価されているとの指摘があります。さらに、特殊健康診断の効果の限界点についても報告されています。そこで、入院患者の病職歴調査で得られた本部が保有する病職歴に関する情報を活用し、全がんやがん種別に職業要因ごとのリスクを評価することで、エビデンスを構築することが重要であると考えられます。様々な職業因子による発がんリスクを明らかにすることで、職業がんの予防に貢献することが期待されます。
研究の方法 研究デザインは症例対照研究です。
研究対象者は、2005年4月から2022年3月までに全国の労災病院などに入院し、2005年から2022年度の病職歴データに同意・登録された全ての方とします。ICD-10コードにて病名が規定されているがんで入院した患者さんを症例群とし、年齢、性別、入院年度、入院病院が同じ入院患者さんを対照群として設定します。除外基準としては、病職歴データ全体で患者さんの数が10人未満の疾病は、個人が特定される恐れがあるため、解析対象から除外します。
その上で、がんと産業分類・職業分類との関連、および特殊健康診断、交替制勤務、雇用形態の解析を行います。関連する可能性のある要因として、代謝性疾患の有無(高血圧症、糖尿病、脂質異常症、肥満)、生活習慣(喫煙歴と飲酒歴、座位習慣・ICT機器利用時間)との関連についても検討します。
分析に用いる情報 病職歴データに含まれる以下の情報を用います。
●入院中にご回答いただいた勤労者医療調査票(詳細はこちらをご覧ください)
●病院職員が作成した入院診療要約書に含まれる患者さんの診療記録(詳細はこちらをご覧ください)

なお、病職歴データには、氏名、住所、保険証番号、診察券番号など、患者さんを直接識別できる情報は含まれていません。
情報の取得の方法 入院患者病職歴調査より、独)労働者健康安全機構の本部が作成した病職歴データを、独)労働者健康安全機構の理事長の許可を得てこの研究に用います。入院患者病職歴調査の詳細はこちらをご覧ください。
情報の提供を行う機関 独)労働者健康安全機構(理事長 大西 洋英)
情報の管理について責任を有する者 労働者健康安全機構本部研究ディレクター中国労災病院治療就労両立支援センター所長 豊田 章宏
情報の利用開始日 2024年10月1日
情報の他機関への提供について 病職歴データから、分析に必要な情報のみを抽出し、患者さん個人を識別できる情報を含まない分析用データを作成します。共同研究機関である東海大学、静岡社会健康医学大学院大学、国立保健医療科学院・研究情報支援研究センターには、分析用データのみを提供します。なお、外国にいる者にデータを提供することはありません。
研究組織(研究機関と研究責任者) 本研究は下記の組織で実施します。
●研究代表者 豊田 章宏 労働者健康安全機構本部研究ディレクター 中国労災病院治療就労両立支援センター所長
●研究参加施設(各施設の研究責任者)
 東海大学医学部(立道 昌幸)
 静岡社会健康医学大学院大学(小島原 典子)
 国立保健医療科学院・研究情報支援研究センター(星 佳芳)
個人情報の取り扱い 分析に利用する病職歴データには、氏名、住所、保険証番号、診察券番号など、患者さんを直接識別できる情報は含まれていません。さらに、研究の成果を学会発表や学術雑誌で公表する際には、少数例など患者さんの特定につながる情報は公開しません。具体的には該当者が10例未満となる場合は空欄とするかそのような項目は公表しません。
お問い合わせ先 この研究に関してご質問や心配なことなどありましたら、以下の連絡先までお問い合わせください。また、ご自身の情報がこの研究で用いられることにご了承いただけない場合にも、2024年10月31日までに以下の連絡先までお問い合わせください。期限までにご連絡いただいた患者さんは、分析の対象とはしません。期限までにご連絡をいただかなかった場合は、ご了承いただいたものとさせていただきます。なお、ご了承いただけない場合でも、患者さんに不利益が生じることはございません。


【労働者健康安全機構本部】
労働者健康安全機構勤労者医療・産業保健部勤労者医療課
神奈川県川崎市中原区木月住吉町1-1
病職歴担当窓口(平日9~17時)
TEL 044-431-8642
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病職歴データベースを活用した研究実施に関する情報公開

研究課題名 研究期間
入院患者病職歴調査における職場復帰の希望に関する研究 R6.9.27~R8.3.31
ICD-11導入前の課題に関する分析;入院患者病職歴調査を活用した横断研究 R6.9.27~R8.3.31
周産期患者に関する疫学調査;入院患者病職歴調査を活用した横断研究 R6.9.27~R8.3.31
医療職患者に関する疫学調査;入院患者病職歴調査を活用した横断研究 R6.9.27~R8.3.31
退院時不安患者に関する分析;入院患者病職歴調査を活用した横断研究 R6.9.27~R8.3.31
難聴と職業・産業:入院患者病職歴調査を活用した横断研究 R6.9.27~R8.3.31
入院患者病職歴調査による難病と職業因子に関する系統的かつ探索的研究 R6.9.27~R8.3.31
入院患者病職歴調査による呼吸器・循環器疾患と職業因子に関する系統的かつ探索的研究 R6.9.27~R8.3.31
入院患者病職歴調査によるがんと職業因子に関する系統的かつ探索的研究 R6.9.27~R8.3.31
労災病院群における脳卒中・循環器病入院患者の疫学分析 R6.9.27~R8.3.31
労災病院群における新型コロナウイルス感染症入院患者の疫学分析 R6.9.27~R8.3.31
労災病院入院病歴データベースを用いた職業分類と健康影響に関する研究 R6.9.2~R15.3.31
交代勤務制及び総労働時間と急性心筋梗塞発症との相関 R5.5.27~R7.3.31
地域差や職歴による脳腫瘍発生リスクの違いについて(病院機能向上研究) R5.4.1~R7.3.31
病職歴調査データを利用した鼠径ヘルニアなどの腹部のヘルニア疾患の発生の危険因子の探索(病院機能向上研究) R4.4.1~R6.3.31
労災病院入院患者病職歴調査を用いた手指外傷の受傷原因、業務形態の経年変化調査(病院機能向上研究) R4.4.1~R6.3.31
全国労災病院病職歴調査に基づく働く肺癌患者に対する多職種によるオンライン両立支援外来の開発(病院機能向上研究) R4.4.1~R6.3.31
全国労災病院データからみた未破裂脳動脈瘤治療の在院日数の推移」(病院機能向上研究) R4.4.1~R6.3.31
ストレス社会における痛風・高尿酸血症の年度別発生頻度調査(病職歴調査データを利用した研究)(病院機能向上研究) R4.4.1~R6.3.31
入院病職歴データベースを基礎とし、データソースとlinkageすることで探る、患者の社会的背景が病因、疾病予後、入院医療費へもたらす影響の検討 R4.4.1~R6.3.31
入院患者病職歴調査による疾病予防と復職に関する疫学研究 R3.4.1~R6.3.31