研究課題名 | 労災病院入院病歴データベースを用いた職業分類と健康影響に関する研究 |
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研究の背景 |
わが国の化学物質に対する管理は、個別の法令遵守した管理から自律的な管理へと移行することが今後の化学物質管理の方向性として出されました。職場における化学物質管理等の在り方に関する検討会報告書(厚生労働省;2021年)とDX時代の労働安全衛生の在り方に関する提言(日本経団連;2023年)で、がん原性の化学物質については曝露や健康診断等の結果を保存すること、また保存した情報をビッグデータとして分析し予防対策に活かすことが提言されています。 収集されたビッグデータを予防対策に活かせるようにするため、曝露・健康影響(がん等)の情報の在り方について提案することを目的に実施しています。 |
研究の目的 | 本研究の目的は、1996年以降の労災病院の入院患者さまにご協力いただいた病職歴調査のデータを用いて、日本標準産業分類等の職業分類と疾患の関連について検討することです。さらには、将来収集されるビッグデータを予防対策に生かせるように、化学物質の曝露・健康影響(がん等)の情報のより良い収集方法を検討し、提案することを目的としています。 |
研究の方法 | 全国の労災病院で行っている1996年以降の病職歴調査(https://www.johas.go.jp/Portals/0/data0/rosaibyoin/pdf/byosyokurekityosa211118.pdf)の加工されたデータから、対象者として18歳以上の入院患者さまのデータを利用します。産科および救急科に入院された方のデータは使用しません。データを特定の疾患の患者群と非患者群にわけて、入院時より遡った4つの職歴を詳細に分類し、職歴に違いがあるか、などを比較検討します。 |
研究期間 | 2023(令和5)年の研究実施許可日~2033(令和15)年3月31日 |
倫理的配慮 | 本研究は独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生研究所(以下、研究所)の研究倫理審査委員会によって審査され、承認されています(通知番号2023N25)。病職歴調査のデータは、各労災病院で情報登録の際に個人の情報が特定できないデータ加工(仮名加工情報)がされています。研究所は、全国の労災病院の事業本体である独立行政法人労働者健康安全機構から加工されたデータ(電子媒体)の提供を受けます。電子媒体は、研究所内の鍵のある部屋の専用スペースで保管、パスワード保護したタワー型PC等の機器により厳重に管理します。本研究のデータや成果は研究目的以外には使用されることはありません。また、大人数の集団の結果としてまとめた成果は、研究所のホームページ、学術集会、学術論文等に公表を行います。 |
本研究へのデータの使用をご了承されない場合の問い合わせ先 |
研究への協力を拒否された場合に不利益はありません。研究所で受領する加工データは、個人の特定ができないことから、除外することはできませんので、 独立行政法人労働者健康安全機構(https://www.johas.go.jp/kenkyu/tabid/1074/Default.aspx#Body) 勤労者医療・産業保健部勤労者医療課(電話: 044-431-8642)まで遠慮なくお申し出ください。 |
本研究内容に関する問い合わせ先 |
〒214-8585 川崎市多摩区長尾 6-21-1 独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所 化学物質情報管理研究センター 疫学研究部 代表電話: 044-865-6111(平日 10:00-16:00) |