職業性外傷
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四肢切断、骨折等の職業性上肢外傷について
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定義、目的

  製造現場や建築現場などでは様々な外傷が発生しますが、特に本分野では、上肢の重度損傷をその研究対象とします。手は「第二の目」ともいわれるように繊細な知覚を有し、複雑な運動が可能であり、その発達によって人間は機械をつくり、文明を築いてこられたと考えられます。しかしながら、生産現場において手は高頻度に外傷の危険にさらされており、種々の程度の外傷が発生しています。単純な打撲や切創等簡単な処置ですむ外傷もありますが、 切断熱圧挫デグロービング損傷 (用語解説参照)等の重度損傷には専門的な治療と長期の療養期間が必要となります。また、重度損傷手では皮膚、軟部組織、神経、腱、血管、骨という複数組織が広範囲に損傷されることが多く、その治療にはマイクロサージャリーをはじめとする高度に専門的な技術と知識が必要です。前述したように本分野では上肢の重度外傷をその研究対象としますが、具体的には多岐にわたる上肢外傷のうち、特に切断指再接着および組織欠損の修復や運動機能の再建に行われる組織移植などの、重度損傷肢に対する最先端治療をその対象とします。本研究の目的はこれまでの症例の蓄積から、長期的な治療成績を検討し、現在の治療方法の評価を行い、それをもとに今後の新たな治療戦略を考案していくことにあります。

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