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IV.うつ病:回復期の脳血流 ―“脳ブルー”からの回復―

 それでは、うつ病が回復した時点で脳の血流はどう変化するのでしょうか?
 私たちの研究では、専門医の面接による点数(SIGH-D)が7点以下を回復と判定し、回復期の脳血流と不調期との脳血流を(その差を測り)比較しました。次の画像の赤い部分が、不調期に比べ回復期において血流が増加した部分を示します。うつ病の回復に伴い、脳の血流が増加している様子がわかります。

図3 SPM※6による脳血流の変化
図3
 たとえば、診察室の中でレントゲン写真やMRIなどの画像を表示する画面(ディスプレイ)を使って、うつ病についても、その回復を画像で示すことができないものでしょうか?
 私たちの研究目的のひとつは、そこにあります。
 それでは例をあげて、うつ病の回復にともなって脳の血流の様子が改善していることにより、‘回復’をわかりやすく表示してみます。
図4a うつ病の不調期
図
図4b うつ回復期
図
 うつ病の不調期(図4a)には、左前頭、頭頂部等に青い表示(血流低下)が示されていますが、うつ回復期(図4b)では、血流低下の表示は、ずいぶん縮小しています。(eZIS画像例)
※平均脳血流量は、うつ病不調期 46.15、うつ回復期 46.4(ml/100g/min)であり、脳全体の血流量はあまり変わらないにもかかわらず、部分的な血流低下自体が回復していることを示しています。

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