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生活習慣病
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研究目的・概要

1.日本人の勤労者ならびに一般住民における新たな心血管リスクの解明と予防に関する亘理町コホート研究(継続)

亘理町コホートの追跡調査を引き続き継続することで、心血管リスク因子、心理・社会的ストレス、心血管疾患発症の関連をより明確にすることである。また、東日本大震災の勤労者ならびに一般住民の健康に対する長期的影響を明らかにすることである。

2.中国都市部で働く日本人勤労者のストレスと健康障害に関する調査研究(継続)

過重労働による健康障害予防のためのアジア基準を確立するため、上海同済大学と共同研究を行ってきた。労災過労死第2期研究で達成不十分であった日本人勤労者のデータ収集に集中し、上海市で働く日本人勤労者の労働ストレスと健康障害の関係を検討する。

3.職場高血圧に関する調査研究

典型的な勤労者を対象に、休日 (土または日曜日) に比し、週日 (月および金曜日) の仕事中に血圧が上昇する程度と職場でのストレスとの関係を分析する。職場高血圧の実態や血圧の週間リズムを明らかにし、月曜日に多発する勤労者の脳心血管疾患を予防するのに役立てたい。

4.精神的ストレスの心血管病発症機転に関する調査研究

酸化ストレスや炎症性機転から、精神的ストレスの心血管病の発症機構に迫り、過労死や職場ストレスに起因する心血管病に対する予防法の開発を目的としている。本研究は、神戸労災病院にて循環器疾患にて加療中の症例を対象にし、各症例の精神的ストレス、職場ストレスは、Job Content Questionnaire (JCQ)、Self-rating Depression Scale (SDS)、Patient Health Questionnaire (PHQ)を用いて定量的に評価する。定量評価した精神的ストレス、職場ストレスと、血管内皮機能、血栓形成機転との関連、またLOX-Index、BDNF等の生理活性物質や酸化ストレスのマーカーとの関連を検討する。

5.動脈硬化危険因子の3次元的解析に関する研究

動脈硬化危険因子の個々の症例における経年的な変化率に着目し、「時間-経年変化」という要素を加味して検討することにより、動脈硬化危険因子をいわば三次元的に解析し、心血管病リスクを 新たな視点から検討することを目的とする。